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コンサルタントコラム

Voice 62 何を残したいですか?

弊社では幹部層の転職支援をさせて頂いているので、日常的に40歳以上の方々とお会いすることが多いです。

面談では年収やポジション、ミッションなど「自分が求めたいこと」も勿論伺うのですが、この後の10年、20年の仕事や人生を通じて「(自分以外の)誰に何を残すのか」という視点を伺います。

歴史に名を刻む、地方の伝統工芸を残す、統計データを変える、遠隔地の医療のあり方を変える、地方の教育格差を変える 等々、既にその視点で想いを巡らせている人もいれば、これからという方もいます。

働き方も多様化し、一社に属さない働き方を選ばれている方も増えている中で、良し悪しではなないのですが、「自分が求めたい事」のみが先行する方には危うさを感じます。逆に「周囲にこのような価値を提供したい」という信念を持たれている方には安心感を感じます。

表面的には同じことをやっているように見えたとしても、その先に見ている目線が違うと、修羅場を乗り越えていく力にも違いが出てきますし、協力者も現れやすくなります。

若いうちは「企業側の求める能力」と「個人の提供できる能力」の合致だけでも、成り立つことが多少あるかもしれませんが、ミドル以上の転職で、そこだけだと短期的なものになりやすくなります。

まずは自分が「仕事を通じて何を残したいのか」を日々見つめること。
そしてその「価値観を共感できる仲間(経営者)と出会い、一緒に仕事をしていくこと」が大切だと感じます。

是非そのような視点で転職(するしないを含め)を考えて頂ければと思います。

5月は著名人の訃報が多く、色々と思うところがありましたが、そんな中、松下幸之助さんの言葉と出会いました。

【幸福とは自分が幸せなこと、成功とは自他ともにあの人は幸せだなあと思われること。他人に成功と思ってくれるにはやっぱり世のため人のために何かを残す。死ぬときに世のため人のためにずいぶんしたなあと思えたら成功である。】

悔いなく生きたいと思いますし、生きたからには周囲の人を幸せにしたいと思います。

コンサルタント
小黒 力也